麴についての基本情報

麹は、米、麦、大豆などの穀物に麹菌などのカビを繁殖させたものです。

麹菌が作り出した酵素が沢山蓄えられており、澱粉などを分解し糖に変える酵素、タンパク質を分解しアミノ酸に変える酵素が発酵食品を作る際に大きな役割を果たします。

麹の酵素の働きを利用して作られる代表的なものが、日本酒、味噌、醤油、甘酒、酢など日本古来よりある代表的な発酵食品になります。

麹の種類は、用いる穀物と麹菌の種類によっていくつかに分けることができます。

用いる穀物によって変わる麹の名前

麹の名前は用いる穀物によって変わり、米を用いる米麹、麦を用いる麦麹、豆を用いる豆麹が代表的なものです。

つまり、何に麹菌を繁殖させたかが、名前の決め手になっており、玄米に麹を生やした場合は玄米麹、小麦ふすまに生やした場合はふすま麹などと呼ばれます。

米麹を用いて造る発酵食品

米麹を用いて造る発酵食品の代表的なものは、日本酒、甘酒、大豆と米麹で造る米味噌などです。

麦麹を用いて造る発酵食品

麦麹を用いて造る発酵食品の代表的なものは、大豆と麦麹で造る麦味噌などです。

豆麹を用いて造る発酵食品

豆麹を用いて造る発酵食品の代表的なものは、豆味噌、醤油などです。

用いる麹菌と麹の種類

麹の種類は用いる麹菌の種類により大きく、3つに分けることができ、日本酒や味噌・醤油などを造る際に用いる黄麹であるAspergillus oryzae、沖縄の泡盛などを造る際に用いる黒麹であるAspergillus luchuensis、九州の焼酎を造る際に用いる白麹であるAspergillus luchuensis mut. kawachiiが挙げられます。

これらは、それぞれの麹菌の種である胞子の色に関連しており、黄麹は黄色い胞子、黒麹は黒い胞子、白麹は色が抜けた白色の胞子を造ります。

終わりに

少し複雑になってしまいましたが、基本は黄麹であるAspergillus oryzaeを用いて、様々な穀物に麹菌を生やした麹を用いて、日本を代表する日本酒、味噌、醤油などが造られていると考えると分かり易いでしょう。

そして、麹の主な役割は、発酵食品を造る際に必要な酵素を供給することと覚えておくと概ね良いかと思います。