みりん雑談

ふ:みりんの源となるお酒が中国の方を経由して沖縄から入ってきて、なんかみりん酎っていうのがあってね、

い:ちなみになんだけど、何でみりんって甘くなるんですかね?

ふ:あれはねお酒、焼酎とかに、何か餅米と麹を入れて、再度発酵させてるから、なんか甘くなる発酵。もう1回発酵させてる。

い:2回発酵させることにどんな意味があったりするんですか?

い:効果がどのぐらいあるとか?お酒の話ならば、お酒を放っておくと酸っぱくなって、それがお酢になるみたいな話があるじゃないですか?
アルコールが抜けて。それみたいにもう1回発酵させることで、何かの変えるとお酒が”みりんになる”みたいなことがあったりするんですか?

ふ:本当はそこはね、二つ今挙げられた二つの理由は別の要因なんだよね。アルコールを酢酸菌っていう酢に作り変える菌が食べて、お酢を作ることによってできるんだよ。
だから、お酒が揮発して無くなるわけじゃなくって、お酒が菌に利用されて酢に変わっていく。

い:なるほど

ふ:もち米と麹と焼酎で作るみりんは、まずお酒の中で餅米のでんぷんが麹のコースで分解されて、どんどん甘みが出てくるから、
甘くてちょっとトロリとした酒になる。

ふ:まあなんか、みりんの元になった酒は中国から入ってきたって話もあるけど、なんかさっき話してた再仕込み醤油の話もあったけど、
絞った酒をもう1回、麹と米とその絞った酒で再度漬け込んで、みたいな作り方が昔あったのよ。

ふ:絞り法っていう方法で絞ってもう一回つけ込んで絞って。それで何かアルコール濃度を上げていく。
今の三段仕込みとか、あの辺ができる前の作り方で昔あったのよ。

い:なるほどな。

い:お酢とみりんの違いは?

ふ:酢の場合は、生きてることによっている代謝を伴う発酵なんだけど、みりんの場合は、厳密に言えば、糖化だよね。

い:糖化!?

ふ:うん。要は菌の代謝を伴ってないっていう話。

い:なるほど、みりんされた時点で中にいる菌は死んじゃってて。多糖類とか、分解されて細かくなって人間が味蕾で甘みを感じられるぐらい前になるって話あったっけ。

ふ:そうだね。

い:そういうふうに何か細かくもち米の糖が分解されていって、
人間が甘いって感じられるようになるまで置いておいたのが、みりんという認識で良いのか。

ふ:そうそうそう。

い:なるほどなあ。

ふ:ちなみに昔はなんか普通に調味料として使ってたんじゃなくて、普通に甘いお酒として飲まれてた。

い:なるほど、今でもその原種の甘いお酒が飲めるところってあったりするんですか?みりんを生で直接飲める場所。

ふ:あるよ日本に。

い:取材してみるってのはどうでしょうね?

ふ:それはすごくやりたいことなんですよ。

い:私、生でみりんを飲んだって経験がなくて、調味料でしかないって認識だったので、
きっと飲んでも日本酒みたいにあんまり美味しくないだろうな?調理酒みたいに美味しくないだろうっていうふうに認識してたんですよ。

ふ:ちなみにさ?調理酒って何でまずいか知ってる?

い:塩分とかが入ってるからじゃないすかね?

ふ:あれさ、日本酒として飲めないようにしてるんだよ。

い:どうして?

ふ:要はお酒として売ってるんじゃないんだよね。

い:アルコール濃度がないってこと?

ふ:いや、あれはアルコール飲料として飲める形じゃなくしてるのよ。塩を入れたりとかして。

い:なるほど

ふ:味付けのために塩を入れてアルコール飲料として美味しくごくごく飲める状態じゃなくして、調味料として売ってる。

ふ:実は美味しいみりんはめちゃめちゃうまいんですよ!

ふ:癖になってやばい、やばい、1日500mlのみりんを1本空けるようになってしまった・・・みたいになったら・・・

い:やめてよ怖いよ。